目次
前回、日本代表選手に名を連ねる外国人選手達の日本への愛、覚悟をことわざ検定的に熱く語らせて頂きましたが、今回は、そんな彼らが不慣れな異国の地に馴染み、適応するために実践したであろう教訓についてお話ししていきます。
日本代表の中でも屈指のフィジカルを誇る、トンガ出身のアマナキ・レレィ・マフィ選手です。
彼の突進力、突破力は超世界レベルで、見応え十分です。
怪我のためロシア戦は不出場でしたが、次戦9/28アイルランド戦には先発予定との報道がありましたので、是非ご期待ください。
みなさんにとっても、引っ越しや転勤、留学などによる環境の変化に適応する時など、大切になってくるであろう心構えですので、この際に詳しく覚えておきましょうね。
今日のことわざ『郷に入っては郷に従え』
郷に入っては郷に従え(ごうにいってはごうにしたがえ)
意味 ・・・ 習慣や、しきたりは、土地によって違うので、住む土地のものに従うのがよいということ。
解説
「郷に入っては郷に従う」ということわざは、『童子教(どうじきょう)』という鎌倉時代から明治の中頃まで、日本の初等教育で使われていた日本の教訓書に由来しています。
『童子教』は、7歳から15歳向けに書かれたもので、子供が身に付けるべき基本的な素養や、仏教的、儒教的な教えが盛り込まれており、江戸時代には寺子屋の教科書としてよく使われていたそうです。
現代よりも地方地方での風習や習わしが特異だった時代ならではの表現と言えますね。
知らない土地、不慣れな土地に早く慣れ、馴染むための教訓として多く使われますが、近年では、旅先などで異文化を体験、体感しよう、楽しもうという意味合いとしても使われていますね。
類義語 対義語
類義語
その地方に行ったら、その地方の衣装を身に着けよ(そのちほうにいったら、そのちほうのいしょうをみにつけよ) ヒンディー語にあることわざ
意味 ・・・ 土地の習慣などには従うのが良いとのたとえ。
悪魔と住む時には悪魔にならねばならない(あくまとすむときには あくまにならねばならない) ハンガリーのことわざ
意味 ・・・ 住む土地の風俗・習慣に従うべきだということ。
ともに海外のことわざを類義語として挙げましたが、島国の日本にも古くからあることわざですから、陸続きの国でも同じような表現があって当然のことですよね。
対義語
申し訳ありません。
適切な対義語が見当たりませんでした。
何かあれば、追記致します。
こんな場面で使おう 例文
例文 彼は前のチームではキャプテンとして自分の思うように練習メニューを決めていたらしいが、新チームに加入してからは郷に入っては郷に従えと、与えられたメニューを黙々とこなしている。
例文 郷に入っては郷に従えと、慣れない箸の使い方に苦戦する留学生のマイケル君を見ていると、何かと世話を焼いてあげたくなるのは私の母性の表れだろうか。
例文 転職先での仕事の進め方は無駄が多いと思ったが、郷に入っては郷に従えで、当分の間は意見せず、素直にこのやり方でやってみることにした。
例文 タイ旅行で泊まったゲストハウスのトイレには、トイレットペーパーがなく、小さな桶が置いてあるだけでびっくりしたが、郷に入っては郷に従えで、思い切ってタイ式で用を済ませた。
例文 旅行先で大きな虫のから揚げが出されたので、郷に入っては郷に従えと食べてみたのだが、後から聞けば現地の人もこんなものは食べないと言っていた。
例文 田舎に移住するつもりなら、トラブルを起こさないためにも、郷に入っては郷に従えということわざは、絶対に頭に入れておくべきだ。
まとめ
『あいつならどこへ行ってでも生きていけるだろう』
人見知りなど無縁で、適応能力に優れた人への褒め言葉として聞いたことがあるでしょう。
ですが、内向的なタイプの多い我々日本人においては、そんな人はまれな存在ですよね。
『郷に入っては郷に従え』とは、そんな私たちの人間性から生まれた教訓なのかもしれません。
ですが、知らない土地で知らない人たちと接する時、まず相手を立て、その人の振る舞いに従い、尊重するということは、礼節を重んじる日本の文化であり、日本人の美徳でもあります。
そうすることでお互いに心を許し合い、新しい関係を構築できるのではないでしょうか。
自分のことを分かってもらいたいのなら、まず相手のことを知ることです。
きっと、ラグビー日本代表で活躍する海外出身選手の彼らの方が、『郷に入っては郷に従え』ということわざを身を持って理解していることでしょうね。
誰もが、日の丸がよく似合う、最高のラガーマンです!