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週末には予選リーグ最初の山場であるアイルランド戦を控えた日本代表ですが、今回はロシア戦で一躍スターダムに駆け上がった、姫野和樹選手に注目してみたいと思います。
ロシア戦では3つものトライを奪い、日本代表初のワールドカップでのハットトリックを成し遂げた松島幸太郎選手に注目が集まりましたが、ボールキャリーの距離(ボールを持って前進した距離)で松島選手を上回る活躍を見せたのが、姫野和樹選手でした。
フィジカルが自慢のロシアの大きな選手たちを引き摺りながらも、懸命に前進していく姿は多くの人の心に響いたことでしょう。
『ナンバー8』という攻撃の起点を作る大切なポジションを担い、ワールドカップ初出場ながら、堂々とした戦いっぷりでした。
もしかすると、試合を見ていて、
『どうしてこいつは敵が何人もいるところばかりに突っ込んでいくんんだ?』
『もっと人がいない隙間を狙って突っ込めよ!』
などと感じた方もいたかもしれません。
実は私もラグビーに興味を持ち始めた4年前にはそう思うことが多々ありました。
ですが、あの突進はあえて敵がいるところに突っ込み、敵を引き付けて攻撃のチャンスを広げるための戦略なのです。
自ら敵陣に攻め込み、少しでも前へボールを運び、敵を少しでも多く巻き込んだ状態で味方にパスを出して、攻撃への糸口を作っているのです。
そんな勇猛果敢な切り込み隊長、姫野和樹選手にちなんで、今日のことわざは・・・
今日のことわざ『一騎当千』
一騎当千(いっきとうせん)
意味 ・・・ 一人で千人の敵を打ち負かす抜きん出た強者のたとえ。
解説
戦場において、一騎(一人)で千人もの敵を相手にできるほどの強さを誇る強者を表す四字熟語です。
漢詩の一節っぽいですが、由来は日本の南北朝時代の軍記『太平記』にあります。
一人で何人もの敵を薙ぎ倒す、豪傑と呼ばれる腕自慢の武将たちへ、賛辞の言葉として贈られた表現ですね。
元々は武士の強さを讃えた言葉でしたが、人並みはずれた強さの意味から、近代では武士以外にも人並みはずれた能力・技術などを持つ人に対しても用いられるようになっています。
類義語 対義語
類義語
百戦錬磨(ひゃくせんれんま)
意味 ・・・ 数多くの戦いや経験を積み、鍛えられていること。
天下無双(てんかむそう)
意味 ・・・ 天下に並ぶ者がいないほど、優れている様子。また、その人のこと。
対義語
適切な表現が見当たりません・・・
こんな場面で使おう 例文
例文 敵を薙ぎ倒し、引き摺りながらも前へ前へと進む姫野選手は、まさに一騎当千の活躍だった。
例文 いくら一騎当千の強者ばかりを集めても、ラグビーという個々の役割が非常に大切なスポーツにとっては、それだけでチーム力がアップしたとは一概には言えない。
例文 前田慶次郎の戦場での一騎当千の戦いっぷりは、歴史に深く刻まれている。
例文 後半戦から出場した主将の一騎当千の活躍によって、チームは一気に大逆転した。
例文 一騎当千ということわざから真っ先に連想される武将とは、圧倒的に『三国志』に登場する呂布だろう。
例文 言葉の字面からはかけ離れた風貌の華奢な彼だが、クイズ大会での彼の土壇場からの快進撃は、まさに一騎当千に相応しかった。
英語での表現は・・・
match for a thousand
match for ~ ・・・ ~に値する、匹敵する
thousand ・・・ 千(数字の千)
を表しますので、 match for a thousand で、一騎当千 という意味になります。
まとめ
さぁ、9/28(土)には、超強豪、アイルランドとの一戦ですが、日本代表は、姫野和樹選手の連続スタメンに加えて、これまた姫野選手以上のフィジカルを誇ると言われる、 トンガ出身のアマナキ・レレィ・マフィ 選手のスタメンも発表され、この攻撃的な布陣に期待が膨らみます。
いつの時代も、どんな競技であっても歴史的な進化の中では、前回の五郎丸選手のように強烈な光が当たる選手が存在します。
それが、今回の日本ワールドカップで達成されるであろう歴史的快挙にあっては、姫野選手ではないでしょうか。
では、土曜日の16:15からのアイルランド戦をお見逃しなく!