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今日のことわざ『実るほど頭を垂れる稲穂かな』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、英語表現などをエピソード付きで徹底解説!

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東京オリンピック日本選手の謙虚な姿勢から、ことわざを学ぼう!

激動のコロナ禍のなか開催された東京オリンピックですが、2021年8/8をもって無事に全日程が終了し、パラリンピックへの移行期間へと入りました。

過去最多のメダルを獲得した日本選手団ですが、約2週間の激闘を振り返って私が個人的に感じたことは、アスリートたちの競技に対する真摯な気持ちと謙虚な姿勢でした。

試合後のインタビューでは、まず始めに自らの喜びではなく、コロナが猛威を振るうなかでのオリンピック開催や関係者への感謝の意を述べていました。

心身ともに成熟した超一流のアスリートらしい振舞だったと思います。

というわけで今日のことわざは・・・

今日のことわざ『実るほど頭を垂れる稲穂かな』

今日のことわざ
 

実るほど頭を垂れる稲穂かな(みのるほどこうべをたれるいなほかな)

意味 ・・・ 学問や技能が深まるほど、人はますます謙虚になることのたとえ。また、小人物ほどえらそうにふるまうものだということのたとえ。

『実るほど頭を垂れる稲穂かな』の意味、由来

まず、『稲穂』という言葉を考えていきます。

『稲』とは、みなさんご存じの通り、イネ科イネ属の植物で、その実となる収穫物はお米として食されます。

続いて、『穂』とは、穀物の茎の先にできる花や実のことですので、

『稲穂』とは、稲になった穀物、つまり稲の先端にできたお米となる部分になります。

稲は田植えの時には、10㎝程度の苗ですが、

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そこから数十㎝まで大きく伸び、次第に実を付けていきます。

そして、実が実れば実るほど、その重みで先端部分が垂れ下がります。

このことから、『実るほど頭を垂れる稲穂かな』とは、稲が立派に成長するにつれて稲穂が垂れ下がってくる様子を、学識や技能を深めるにつれて謙虚になっていく人間にたとえた表現になります。

そして、『首を垂れる(こうべをられる)』という慣用句そのものが、相手に敬意を表したりして、謙虚な振る舞いをしたり、へりくだったりするさまを意味しますので、『実るほど頭を垂れる稲穂かな』とは、

人は学問や技能が深まるほど、謙虚になるものだ。

という意味になります。

また、逆に、小人物ほどえらそうにふるまうものだという意味としても使われます。

由来としては、江戸時代の俳諧論書、『毛吹草(1638)』に、

菩薩実が入れば俯く、人間実が入れば仰向く(ぼさつみがいればうつむくにんげんみがいればあおむく)

菩薩 ・・・ 米 

現代語訳:稲は実ると穂先を垂れるが、人間は裕福になったら尊大になりがちだということ。

とあり、この句を基に、五・七・五調にされたものだと考えられます。

『実るほど頭を垂れる稲穂かな』の類義語、対義語

類義語
 

能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす)

意味 ・・・ 本当に有能な者は、むやみに能力をひけらかしたりしないというたとえ。

和光同塵(わこうどうじん)

意味 ・・・ 自己の抜きん出た知恵を和らげ抑えて世間に同化するということ。また、仏が衆生を救うために、本来の知徳を隠して穢れた人の世に現れること。

大智如愚(だいちじょぐ)

意味 ・・・ 本物の賢者は知識をひけらかすようなことはしないため、優れて賢い人は一見では愚者に見えることということ。

対義語
 

弱い犬ほどよく吠える(よわいいぬほどよくほえる)

意味 ・・・ 実力のない人ほど、むやみに怒ったり威嚇するということ。

虚勢を張る(きょせいをはる)

意味 ・・・  自分の弱い所を隠すために、逆に強がった様子でふるまうこと。

張り子の虎(はりこのとら )

意味 紙と竹で作った虎のおもちゃのように、肩書だけで実力のない者や、弱いのに虚勢をはって、強く見せている者のたとえ。

こんな場面で使おう!『実るほど頭を垂れる稲穂かな』を使った例文

例文
 

実るほど頭を垂れる稲穂かなということわざがあるように、どんなに偉くなっても、謙虚な気持ちを忘れてはいけない。

・私は記者という仕事柄、著名人に取材する機会がよくあるが、実るほど頭を垂れる稲穂かなという言葉通り、立派な人ほど謙虚で低姿勢な人が多いものだ。

・自分では大企業の役員だと言っているが、実るほど頭を垂れる稲穂かなで、あんなに横柄で礼儀知らずの男がそれほどの人物とは到底思えない。

・彼は今、気力、体力共に充実し、アスリートとして最高の時期だが、実るほど頭を垂れる稲穂かなというように、うぬぼれることなく練習に励んでいる。

実るほど頭を垂れる稲穂かな、会社が大きくなるにつれて、社長である彼の人柄は磨かれていったように思う。

『実るほど頭を垂れる稲穂かな』を英語で表現すると?

 

英語には、これらのような比喩的表現があります。

The boughs that bear most hang lowest.

(一番実を付けている枝が一番低く垂れ下がる)

The more noble, the more humble.

(高貴な人ほど謙虚なものだ)

Pride will have a fall.

(高慢は失脚を招く)

 

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まとめ

実るほど頭を垂れる稲穂かな・・・。

このことわざの由来となった俳諧、

菩薩実が入れば俯く、人間実が入れば仰向く(ぼさつみがいればうつむくにんげんみがいればあおむく)

現代語訳:稲は実ると穂先を垂れるが、人間は裕福になったら尊大になりがちだということ。

のように、人間はなかなか稲のようにはいきません。

心に留めておきたいことわざのひとつですね・・・。

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