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今日のことわざ『勝てば官軍負ければ賊軍』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、英語表現などをエピソード付きで徹底解説!

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2021年大河ドラマ『青天を衝け』 戊辰戦争からことわざを学ぼう!

放送開始から約半年が経過した、2021年大河ドラマ『青天を衝け』ですが、

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大政奉還、王政復古の大号令、戊辰戦争など、歴史が大きく動く局面に差し掛かりましたね。

明治維新の立役者を描いた作品が多いなか、『青天を衝け』の主人公である渋沢栄一は徳川幕府側の人間ですので、一味違った目線から幕末を感じることができたと思います。

このことも『青天を衝け』の見どころの一つですね。

そこで今回は、幕末から明治へ時代が変わる戦いとなった激動の戊辰戦争から生まれたことわざを深堀りしていきたいと思います。

今日のことわざ『勝てば官軍負ければ賊軍』

今日のことわざ
 

勝てば官軍負ければ賊軍(かてばかんぐんまければぞくぐん)

意味 ・・・ 道理よりも、勝利した方が正義となるというたとえ。

『勝てば官軍負ければ賊軍』の意味、由来

まず、『官』という字には、 国家、政府、朝廷などといった意味があり、

その反対語(官に敵対するもの)が『賊』になります。

つまり、『官軍』とは、その時代に最も力を持った朝廷や政府に味方する軍勢のことを表し、それに敵対する軍勢が『賊軍』になります。

このことから、『勝てば官軍負ければ賊軍』を文字通りに読み取ると、

勝てば官軍(正義)となり、負ければ賊軍(悪者、反逆者)となるということになります。

そして、この表現は、薩長を中心とした明治新政府軍と旧徳川幕府軍の間で起こった戊辰戦争をきっかけにして生まれた表現だといわれています。

ご存じの通り、戊辰戦争では新政府軍が旧幕府軍を制圧し、明治新政府が立ち上げられましたね。

つまり、戊辰戦争での官軍とは、戦いに勝った新政府軍で、敗れた旧幕府軍は賊軍となりました。

もし、幕府軍が勝っていたら、幕府軍が官軍となり朝廷の庇護のもと江戸幕府は続いたことでしょう。

なぜなら、朝廷(皇族)は、武力を有していませんので、どちらが本当の正義なのかという問題よりも、勝った方を支持するしか術はなかったのです。

このことから、『勝てば官軍負ければ賊軍』とは、

たとえ道理にそむいていても、戦いに勝った者が正義(官軍)となり、負けた者は反逆者、悪者(賊軍)となる。

という意味になったのでした。

『勝てば官軍負ければ賊軍』の類義語、対義語

類義語
 

泣く子と地頭には勝てぬ(なくことじとうにはかてぬ)

意味 ・・・ 道理の通じない赤んぼう(泣く子)や権力を持つ相手には、どんなに正しいことを言っても勝ち目はない。話をしてもわからない相手には、従うよりほかないということ。

無理が通れば道理引っ込む(むりがとおればどうりがひっこむ)

意味 ・・・ 道理に反することが平気で通用するようになると、道理にかなったことが行われなくなるということ。

対義語
 

試合に負けて勝負に勝つ(しあいにまけてしょうぶにかつ)

意味 ・・・ 勝敗の結果としては負けたが、その内容や気持ちでは負けてはいないということ。

※少々強引ですが、対義語として挙げておきます。

こんな場面で使おう!『勝てば官軍負ければ賊軍』を使った例文

例文
 

・第二次大戦後の東京裁判は、勝てば官軍負ければ賊軍と、敗戦国は連合国の都合のいいように裁かれた。

勝てば官軍負ければ賊軍というが、スポーツマンとしてこんなに卑怯な作戦は実行したくはない。

・全てが数字で評価される我々の業界では、未だに勝てば官軍負ければ賊軍という言葉がまかり通っている。

・先日の試合内容に対して、勝てば官軍負ければ賊軍と彼らの戦略を批判する声もあったが、あれほどの勝利への執念は見上げたものだ。

勝てば官軍負ければ賊軍で、この度の人事では、派閥争いに負けた専務に付いていた社員は、一人残らず地方に左遷された。

『勝てば官軍負ければ賊軍』を英語で表現すると?

 

英語にはこれらのような表現があります。

Might is right.

・力こそが正義である。

Losers are always in the wrong.

・敗者はいつも悪とされる。

Successful sin passes for virtue.

sin ・・・ 罪 virtue ・・・ 美徳

・罪も成功すると徳行として通る。

 

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まとめ

勝敗を争う場合は勝利に執着することは大切なことです。

ですが、勝利が必ずしも正義とは限りません。

こんな甘っちょろいことばかり言っているから、私はダメなんですかね・・・。

いや、私は自分の信念を全うしていきます!

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