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今日のことわざ『策士策に溺れる』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、英語表現などをエピソード付きで徹底解説!

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人気ドラマ『ドラゴン桜』の痛快な逆転劇から、ことわざを学ぼう!

2021年6/27に最終回を迎えた人気ドラマ『ドラゴン桜』ですが、見事な逆転劇で最後まで楽しませてくれましたね。

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元々は阿部寛さん演じる桜木建二の部下だった早霧せいなさん演じる岸本弁護士を桜木の自慢の教え子たちが見事にやりこめる場面は、実に痛快でした。

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彼女もやり手の弁護士には違いないでしょうが、あの手この手を使って、策を練りすぎてしまったのが仇となったのでしょうか。

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『策士策に溺れる』というやつですね。

というわけで今日のことわざは・・・

今日のことわざ『策士策に溺れる』

今日のことわざ
 

策士策に溺れる(さくしさくにおぼれる)

意味 ・・・策略に巧みな者(策士)は策を弄しすぎて、かえって失敗することがあるというたとえ。 

『策士策に溺れる』の意味、由来

『策士』とは、策略の巧みな人、好んで策略を練る人への人物評として使われる言葉でになります。

そして、策士と評されるような人は、多くの場合、策を巡らせ過ぎてしまう傾向があります。

このことから、『策士策に溺れる』とは、

策略の巧みな人、好んで策略を練る人(策士)は、策を巡らせすぎたせいで、逆に失敗することがあるということ。

を意味する表現で、そのような人を嘲笑ったり、自己過信に陥ることを戒める際に使われます。

また、『策士策に倒れる』とも言われます。

確かに、策略に富んだ人は、意表を突いた奇襲に出たり、相手の裏、また更にその裏をかいたりますよね。

ですが、策を練りすぎて、基本を疎かにして物事の本質が見えなくなったり、自分の策に陶酔した結果、視野が狭くなることによって、かんたんに相手の策にはまってしまうことも多くありますよね。

由来としては、三国志の英雄・諸葛亮孔明が、曹操の練り込まれた戦略、機転の良さを逆手にとって打ち破った際に発した言葉という説がありますが、詳細は不明のようです。

207年に、三顧の礼をもって蜀の劉備に迎えられ、蜀の軍師として長坂の戦い、赤壁の戦い、定軍山の戦い、夷陵の戦い、五丈原の戦いなど、魏の曹操とは幾度となく戦ってきた諸葛亮孔明ですが、どの戦いのどのような時に発せられた言葉であるかは明確な記録はないようです。

三顧の礼(さんこのれい)

意味 ・・・ 地位のある人物が、ある人に礼をつくして仕事を頼むこと。また、地位のある人物が、ある人を特別に信任、優遇すること。

日本では、『策士』という言葉自体が明治以降人物評によく使われるようになった言葉ですので、出典なども近代のものばかりで、由来とされるような使用例は見当たらないようです。

『策士策に溺れる』の類義語、対義語

類義語
 

才子才に倒れる(さいしさいにたおれる)

意味 ・・・ 才能にすぐれた人は自分の才能を過信しすぎて、かえって失敗するものだということ。

泳ぎ上手は川で死ぬ(およぎじょうずはかわでしぬ)

意味 ・・・ 自分の力を過信して、得意なことや慣れたことで失敗したり、身を滅ぼしたりすることのたとえ。

善く泳ぐ者は溺れ、善く騎る者は堕つ(よくおよぐものはおぼれ、よくのるものはおつ)

意味 ・・・ 泳ぐのが得意な者は油断をして溺れることがあり、乗馬の得意な者は油断して落馬することがあるということから、人は得意とすることでかえって失敗することが多いというたとえ。

対義語
 

濡れ手で粟(ぬれてであわ)

意味 ・・・ 何の苦労もしないで多くの利益を得ることのたとえ。

正確な対義語とは言えませんが、何の努力、苦労もせずに成功を収めるという観点から、対義語として挙げておきます。

こんな場面で使おう!『策士策に溺れる』を使った例文

自己過信に陥ることを戒める際や、そうなってしまった人を嘲る時などに使われます。

例文
 

・監督は、絶対に勝つという執念から戦力を練りすぎた結果、チームの持ち味を発揮できずに負けてしまった。策士策に溺れるとはこのことだ。

策士策に溺れるというし、ここはシンプルな戦略で攻めていこう。

・知略や戦略で人の心までは動かせないものだから、策士策に溺れる結果にならないように、誠心誠意、行動で示すべきだ。

・大好きな女性を振り向かせるために、友達に協力をしてもらって、不良に絡まれた彼女を私が助けるという芝居打ったのだが、『卑怯者』と罵られてふられてしまった。まさに策士策に溺れるだ。

策士策に溺れるで、彼は選挙に当選するために所構わず根回しをし過ぎたせいで、逆に信用を落としてしまい、落選に終わった。

『策士策に溺れる』を英語で表現すると?

直接的な言い回しですが、英語ではこのように表現できます。

The deceitful man falls oft into the snares of deceit.

deceitful man ・・・ 策略家 

oft ・・・ しばしば 

snare ・・・ 罠 

deceit ・・・ 詐欺、ぺてん、虚偽、策略、たくらみ

策略家はしばしば策略の罠に引っかかるものだ。

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まとめ

『策士策に溺れる』とは言っても、しっかりした計画、戦略を練って事に臨まなければ結果はついてはきません。

『策士策に溺れる』とは、戦略を立てることが悪いと言っているのではなく、戦略を練りすぎて本質を見失ってしまったり、自らの知略に陶酔して視野を狭くしてしまうことを戒めているのです。

また、人の心は利益を重視したような知略では動きやしません。

そこら辺を理解しつつ、策は練っても、溺れてしまわないように気を付けていきましょう。

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