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日本の国花、桜からことわざを学ぼう!
ちょうど今頃(3月末から4月の始めにかけて)は、お花見シーズンのはずが、残念なことに新型コロナウィルスの猛威で昨年、今年と、桜をしっかりと楽しむことができていませんね。
飲めや歌えやの大騒ぎというわけにはいきませんが、全国的にまだ間に合う地域が多いと思いますので、今年も変わらず咲いてくれた桜を見て、心を落ち着かせてみてはいかがでしょうか?
できれば急いでください。
桜の花は、あっという間に散ってしまいますからね。
というわけで今日のことわざは・・・
今日のことわざ『三日見ぬ間の桜』
三日見ぬ間の桜(みっかみぬまのさくら)
意味 ・・・ 変化、移り変わりが非常に激しいことのたとえ。世間の移り変わりの早いことのたとえ。
『三日見ぬ間の桜』の意味、由来
桜の花が、あっという間に散ってしまうことを世の中の移り変わりの早さにたとえた表現で、
江戸中期の俳人、大島蓼太の
世の中は三日見ぬ間に桜かな
という句に由来します。
また、この句では、三日間外に出ないでいたら、桜の花が咲き揃っているというポジティブなニュアンスを含むものですが、
三日見ぬ間に桜 ➡ 三日見ぬ間の桜
『に』を『の』に変えて派生したことわざとしては、
桜の花が散ってしまう早さを、世の移り変わりの早さ、つまり『世の儚さ』にたとえているようなニュアンスが強くあります。
『三日見ぬ間の桜』の類義語、対義語
諸行無常(しょぎょうむじょう)
意味 ・・・ この世のすべてのものは、常に移り変わり、同じ状態なものはないということ。
対義表現としては・・・
申し訳ありません。
適切な対義表現が見つかりませんでした。
旧態依然(きゅうたいいぜん)
意味 ・・・ 昔のままで、少しも進歩や発展がないこと。
という言葉がありますが、進歩のない、古臭いなど、ネガティブなニュアンスが強い表現ですので、『三日見ぬ間の桜』の対義語としては違うように思います。
こんな場面で使おう!『三日見ぬ間の桜』を使った例文
世の中の移り変わりの早さや儚さを表現する際に使われます。
・あれほどタピオカ、タピオカと騒いでいたのに、三日見ぬ間の桜か、最近全く聞かなくなった。
・三日見ぬ間の桜で、ほんの数年で私の生まれ故郷はすっかり変わってしまった。
・一度目の緊急事態宣言の時はみんな自粛をがんばっていたのに、三日見ぬ間の桜か、それ以降は街の様子はどんどん変わっていった。
・三日見ぬ間の桜と言うが、あいつみたいな軽い人間にはなりたくないものだ。
・私たちの時代では、練習中に水を飲むなんて絶対に許されなかったが、三日見ぬ間の桜ということだろう。今では、水どころかスポーツドリンクが好きなだけ飲めるようだ。
『三日見ぬ間の桜』を英語で表現すると?
It is an intense thing of a change of a world.
直訳:世の中の移り変わりは激しいものだ。
Worlds are cherry blossoms when not seeing for three days.
直訳:世の中は、桜を三日見ないでいた時ようなものだ。
まとめ
今の昔も日本人って、桜が大好きですよね。
菊と並んで日本の国花ですので当然のことなのかもしれませんが、はるか昔から桜が咲けば飲めや歌えやの大騒ぎをしますし、毎年春になると、タイトルに『桜』が入った曲が新曲でもないのにヒットチャートに食い込んできます。
大きな理由の一つに、日本が4月を年度の始まりにしていることにあると考えられます。
入学式や卒業式、就職、転勤など、幼少期から日本人の人生においての大きな節目には、いつも桜が咲いています。
そして、出会いの喜び、別れの悲しみに寄り添ってくれ、旅立ちや門出を祝福してくれます。
また、儚いものや哀愁漂うものを美しいとする日本人特有の美学も、あっという間に儚く散ってしまう桜を愛する理由の一つでしょう。
新型コロナウィルスの猛威、東京オリンピック開催の懸念など、暗いニュースが目立ちますが、今年も変わらず桜は咲いてくれました。
飲めや歌えやの大騒ぎというわけにはいきませんが、静かに桜を見て、心を落ち着かせてみてはいかがでしょうか?