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一日も早いコロナ終息を祈って、ことわざを学ぼう!
2021年9月現在、新型コロナウィルスの感染拡大が始まってから、1年と半年が経過しようとしています。
その間、繰り返された緊急事態宣言、まん延防止等重点措置といった政策のため、人出は減少し、飲食業や観光業などは甚大な打撃を被っています。
どこに行っても『閑古鳥が鳴く』ような物悲しさに溢れ、関係者の悲鳴ばかりが聞こえてくるようです。
ですが、そんななかワクチンの接種も進み、光は見えてきています。
一日も早く飲食店や観光地、娯楽施設などが千客万来に沸くことを祈って、今日のことわざは・・・
今日のことわざ『千客万来』
千客万来(せんきゃくばんらい)
意味 ・・・ たくさんのお客さんが、入れかわり立ちかわり来て絶えまがないこと。商売が繁盛していることのたとえ。
『千客万来』の意味、由来
『千客万来』とは、
お客さんがたくさん来ることを、大きい数を表す『千』『万』という言葉を重ねて強調した表現で、
たくさんのお客さんが、入れかわり立ちかわり来て絶えまがないこと。商売が繁盛していることのたとえ。
という意味になります。
『千』や『万』は、漠然と大きい数字を表現する際に頻繁に使われ、例を挙げれば、
一攫千金、一望千里、千載一遇、千変万化、一日千秋、一字千金、一騎当千、雲泥万里、一将功成りて万骨枯る、波乱万丈、森羅万象、風邪は万病の元、悪事千里を走る、鶴は千年、亀は万年、千里の道も一歩から、惚れて通えば千里も一里 ・・・
このように切りがありません。
ことわざでいえば、『枚挙にいとまがない』といった感じです。
枚挙に暇がない(まいきょにいとまがない)
意味 ・・・ たくさんありすぎて、一つずつ数えきれないということ。 数え上げるときりが無いということ。
また、『雑俳・柳多留(やなぎだる)』(1811)に、
「千客万来みな来るとこまる也」
※雑俳・柳多留 ・・・ 江戸時代中期から幕末まで、ほぼ毎年刊行されていた川柳の句集。
とあり、商人文化が栄えた江戸時代あたりに生まれた表現だと考えられます。
『千客万来』の類義語、対義語
門前市を成す(もんぜんいちをなす)
意味 ・・・ その人を慕って、次から次へと訪れる人が絶えない様子。商売が繁盛して、店が多くの客でにぎわっている様子。
閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく)
意味 ・・・ 人が集まらずものさびしい様子。特に商売などが流行らず、さびれている様子。
門前雀羅を張る(もんぜんじゃくらをはる)
意味 ・・・ 訪ねてくる客もなく、ひっそりとさびれている様子。
こんな場面で使おう!『千客万来』を使った例文
・千客万来の賑わいを取り戻すために、多くの方たちがコロナ禍の今を踏ん張って生きている。
・芸能人がSNSで店の紹介をしてくれたおかげで、オープンから閉店まで千客万来だった。
・タピオカブームは過ぎ去り、今では流行していたころの千客万来には程遠い。
・初詣では昨年開業したラーメン屋の千客万来を祈願した。
・タイムセールを上手く活用している近所の激安スーパーは、いつ行っても千客万来だ。
『千客万来』を英語で表現すると?
比喩的な表現ではなく、直接的な言い回しですが、『お客さんで溢れている』というニュアンスは、これらのように表せます。
flood of customers
have so many visitors
a succession of visitors
have a great number of visitors
attracts a lot of customers
英文にすると、
That cafe attracts a lot of customers.
・あのカフェは千客万来の繁盛ぶりだ。
まとめ
長引くコロナ禍において、宅配サービスなどが発達してきており、いざコロナが終息しても客足はなかなか戻らないという意見も耳にしますが、『鯛も一人は旨からず』というように、やはり賑やかな場所で家族や仲間と食べたり飲んだりするの方が楽しいものです。
コロナ禍の今を耐え忍んでいる飲食業、観光業、娯楽施設などに、千客万来の忙しい日常が戻ることを祈って、次回『鯛も一人は旨からず』に続く・・・。