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戸田恵梨香さん演じる『俺の家の話』のさくらちゃんから、ことわざを学ぼう!
先日、感動の最終回を迎えた傑作ドラマ『俺の家の話』ですが、今回注目してことわざで表現させていただくのは・・・
専属ヘルパーとして観山家を支えた戸田恵梨香さんが演じた『さくらちゃん』です。
序盤では遺産目当ての結婚詐欺師としての登場でしたが、長瀬智也さん演じる長男・寿一の男らしさにに魅かれ、軽々と父から息子に乗り換え、寿一が亡くなった後を描いたエンディングでは、さらっと寿一の弟の踊介と結婚しちゃってましたね。
難しい役を見事にこなした演技力もさることながら、プライベートでは松坂桃李さんと結婚したばかりだというのに、あのような役を引き受けるという女優魂は素晴らしいですね。
というわけで、さくらちゃんのたくましさに敬意を表して、今日のことわざは・・・
今日のことわざ『女心と秋の空』
女心と秋の空(おんなごころとあきのそら)
意味 ・・・ 変わりやすい秋の空模様のように、女性の気持ちは変わりやすいということ。
『女心と秋の空』の意味、由来
秋の空は空気が澄んでいることから、秋晴れという言葉がある様に、青く、きれいに晴れます。
一方で、移動性の高気圧と低気圧が交互にやってくるため、急に天気が変わることがよくあります。
「女心と秋の空」とは、このような秋の天候の変わりやすさを、女心の変わりやすさにととえたことわざです。
また、『秋』と『飽きる』を掛けたともいわれています。
由来としては、それ以前からあった『男心と秋の空』ということわざが元になって生まれたと言われています。
現代では圧倒的に『女心と秋の空』の方が有名な表現ですが、実はそうだったんですね。
日本では古くから(法としてみられるのは鎌倉時代から)戦前にかけて、主に女性の不倫は処罰の対象とされてきたという歴史があります。
その一方で、殿様が正室(本妻)だけでなく多くの側室を持ったように、既婚男性の浮気には寛容でした。
その事実から、古くから『男心と秋の空』ということわざがあったのです。
ですが、明治時代、大正時代になり女性の地位が認められるようになってくると、恋愛に対してのルールや価値観も変わってきたことに加えて、
女性の感情の起伏や激しさ、男と比較して恋愛に対して未練がましくなく、さっぱりした気性をたとえて、『女心と秋の空』ということわざが生まれましたのでした。
また、このことわざは、恋心についてだけでなく、それ以外の女性の感情の変化にも使われます。
『女心と秋の空』の類義語、対義語
女の心は猫の目(おんなのこころはねこのめ)
意味 ・・・ 女の心は気まぐれで変わりやすいというたとえ。猫の目が光によって形が変化する様子から。
男心と秋の空(おとこごころとあきのそら)
意味 ・・・ 男性の女性に対する愛情が、秋の空模様のように変わりやすく、冷めやすいことのたとえ。
こんな場面で使おうこんな場面で使おう!『女心と秋の空』を使った例文
・まさに女心と秋の空で、彼女は会う度に彼氏が変わっている。
・ジャニオタのあの娘は、女心と秋の空のように、ライブの度に推しが変わっている。
ジャニオタ ・・・ ジャニーズオタク 推し ・・・ 推しているメンバー
・彼氏にふられたとあんなに泣いていたのに、女心と秋の空、もう次の相手を見つけたらしい。
・俺のことをあんなに好きだと言っていたのに、こっちがその気になったころには、もう俺には興味がない様だった。まさに女心と秋の空とはこのとこだ。
・彼女がイタリアンが食べたいというからお店を調べて予約までしたのに、向かう途中にあった焼肉屋の匂いに魅かれて焼き肉が食べたいと言い出した。女心と秋の空とはいうが、彼女には振り回されてばかりだ。
『女心と秋の空』を英語で表現すると?
比喩的な表現としては、
A woman’s mind and winter wind change often.
(女心と冬の風は変わりやすいものだ。)
直接的に表すと、
A woman’s mind is always mutable.
(女はいつも変わりやすいものだ。)
これらのようになります。
まとめ
今日のことわざ『女心と秋の空』は、ジェンダーフリーが求められる現代では、あまり好ましい表現ではないかもしれません。
ですが、歴史的事実、文化を基にして生まれた表現として、知っておくべきものだと思います。
私個人(中年男性)としては、秋の空のように予測がつかなくて、ちょっとくらいわがままな女性の方が魅力的ですね。