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現在、野球の『U18ワールドカップ』が開催され、夏の甲子園を沸かせた高校球児たちが、再び注目を集めていますね。
プロも一目置く将来有望な選手たちの中から、さらに『〇〇〇〇〇』ことで選ばれた20名の選手の活躍を期待して、今日のことわざは・・・
今日のことわざ『篩にかける』
篩にかける(ふるいにかける)
意味 ・・・ 多くの中から良いもの、必要なものだけを選び出すこと。
解説
『篩(ふるい)』とは、円形、方形の枠の底に網を張った道具の総称で、粉粒状の混合物(粉と粒が混ざったもの)を入れてふり動かして、網目を通る細かいものと通らない固体を分けるために使われる道具です。
上の画像のような道具で、網目の大きさを変えることにより、振り分ける混合物のサイズを決めることができます。
また、下の画像のように、粉上の調味料を均一に、きれいに振りかける際にも使用されます。
また、ケーキの材料で使う薄力粉などのきめの細かいものは、ダマ(塊になった状態の物)が含まれていると、フワフワ感がでなかったり、固くなったりしてしまいますので、ダマを取り除くために使われたりします。
ちなみに、液体と固体を振り分ける時には、コーヒーペーパーのような『ろ紙』が使われますね。
また、 エアコンや空気清浄機、掃除機など、空気中の固体(ゴミや埃)を振り分ける(除去する)には、フィルターが使われますが、選別する物質が異なるだけで、同じ用途の道具ですね。
そのような『篩』の用途から、『篩にかける』とは、条件や基準に合わないものを除外する、 多くの中から良いもの、必要なものだけを選び出すこと、と表現されます。
類義語 対義語
類義語
『篩分け』『選別』『選考』など、シンプルに言い換えることもできますし、少し難しい言葉では、『淘汰する』という言葉も同義語に当てはまりますね。
淘汰 ・・・ 不必要なもの、不適当なものを除き去ること。
類義表現
白羽の矢が立つ(しらはのやがたつ)
意味 ・・・ 多くの中から指定され選ばれること。
取捨選択(しゅしゃせんたく)
意味 ・・・ 多くの中から不要なものを捨て、必要なものを選びだすこと。
獅子の子落とし(ししのこおとし)
意味 ・・・ 愛を持って自分の子にきびしい試練を課し、さらに立っぱに育てようとすることのたとえ。
獅子(ライオン、またはラインをモデルとする伝説上の動物)は、自分のの子供を深い谷に投げ落とし、よじ登って来た強い子だけを育てるという言い伝えに由来する表現ですので、おまけとして類義語に加えておきますね。
対義語
猫も杓子も(ねこもしゃくしも)
意味 ・・・ 何もかもということ。
毎度のごとく少々強引ですが、『選別せずに、何でもかんでも』というニュアンスから、『猫も杓子も』という表現を、対義語として挙げておきます。
こんな場面で使おう 例文
例文 最初の書類選考で篩にかけられないように、履歴書の字は丁寧に書くべきだ。
例文 野球の強豪校で毎年何十人も入部希望者がいる我が校は、入部テストを行い、希望者を篩にかけている。
例文 こんなに美味しそうなメニューがたくさんあれば、優柔不断な私は篩にかけることができない。
例文 私が勤めている食品加工工場での検品作業は、未だに機械ではなく、人の手で篩にかけている。
例文 モテモテの彼女は、言い寄ってくる男たちに高額なプレゼントをねだって篩にかけようとしていたが、とうとう罰が当たったらしい。
英語での表現は・・・
sift winnow sieve などの選別するという動詞があります。
『篩』のことを英語では、『sieve』と言いますが、あまり比喩的な表現では使われないようです。
まとめ
『篩』という道具は、大きな意味で考えると非常に多くの用途を持っていると言えますね。
水をきれいにする浄水設備、空気をきれいにする空気清浄機、エアコンでは『フィルター』が『篩』の役割を果たしていますし、掃除機や洗濯機にも応用されており、『篩にかける』という行為は、私たちの身の回りに溢れていると言えます。
また、私たちは毎日のように大小問わず、多くの選択、選別に迫られます。
人の言いなりになったり、何でもいいやと投げやりになるのではなく、しっかりと自分の判断、意志で『篩にかけ』、歩んでいきましょう。
では、また明日・・・