慣用句

今日のことわざ『冷や飯を食う』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、英語表現などをエピソード付きで徹底解説!

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2021年度 岸田内閣初の大仕事、コロナ対策給付金の疑問から、ことわざを学ぼう!

岸田内閣発足後、初の大仕事となるコロナ対策としての給付金ですが、対象者の選別の曖昧な線引きや不公平さが大きな波紋を呼んでいますね。

それもそのはずです。

世帯収入ではなく、夫婦どちらかの年収に基づいた所得制限なんて意味がわかりません。

同居者にお年寄りや基礎疾患を持つ人がいるため、働きたくても不安で働きに出れない人もいるでしょう。

高収入を得ていても、多くの債務のために苦しい生活を送っている人もいます。

コロナ禍に関係なく、ここ十数年、子供のいる世帯だけが手厚い支援を受けていますが、子供が欲しくてもできない人だっていますし、不妊治療も安くはありません。

また、大きな精神的な負担を伴うものです。

中学を卒業後や、高校を中退して、高くはない賃金で頑張っている十代の若者もいます。

世の中には様々な事情を抱えた人がいます。

それを全く加味できていないことが残念でなりませんね。

かんたんな話ではないのでしょうが、一律給付にして後に税金から回収した方が余程公平な所得制限になるとも思うのですが・・・。

こんな政策、いや、敢えて言います。

愚策では、多くの人が『冷や飯を食う』ことになってしまいますよね。

というわけで今日のことわざは・・・

今日のことわざ『冷や飯を食う』

今日のことわざ
 

冷や飯を食う(ひやめしをくう)

意味 ・・・ 冷たい扱いを受けること。冷遇されること。

『冷や飯を食う』の意味、由来

『冷や飯を食う』という慣用句は、

冷たい扱いを受けること。冷遇されること。

という意味なのですが、

そのまま『冷たいごはんを食べる』という意味では、慣用句でも何でもありませんからね。

これは日本に古くからあった『家長制度』に由来しています。

現代では子供が何人いようと区別なく育てられ、基本的には相続も均等に分配されるようになっていますが、昔は全く異なり、家の跡取りである長男だけが大いに優遇されてきました。

そして、その制度は特に鎌倉時代以降の武家社会では当然のことでした。

兄弟間での無駄な争いをなくすためには、このような絶対的な決まり事が必要だったのです。

財産は長男の単独相続ですし、食事においても家長と長男だけは特別でした。

ごはんが炊き上がると家長と長男だけが先に食べ、次男以下はその後でないと食べられませんでした。

もちろん炊飯器も電子レンジもない時代のことです。

おひつに入れられただけのごはんは、次男以下の者が食べる頃にはすっかり冷たくなっていました。

同じ親から生まれた兄弟であっても、これほどに待遇に差があったのです。

現在はどうなっているのかわかりませんが、一昔前の相撲界などといった上下関係に厳しい体育会の世界では、そのような風習は色濃く残っていたそうです。

このことから、『冷や飯を食う』とは、

冷たい扱いを受けること。冷遇されること。

という意味になったと言われています。

現代では、主に組織内での扱いの悪さ、人事などで冷遇されることに対して使われる表現になります。

また、冷や飯を食わされている人(冷遇されている人)を『冷や飯食い』と呼んだり、組織の上に立つ者が自分の都合や好き嫌い、個人的な過去の遺恨を理由に理不尽な人事異動や左遷を断行することを、『冷や飯人事』と使われたりもします。

起源としては明確ではありませんが、

志水燕十が著した、洒落本『一騎夜行(1780)』に、

「松風のの飾り道具と成り石見銀山も是が為にお冷飯(ヒヤメシ)を喰ふ」

とありますので、江戸時代中期~後期あたりには浸透していた表現だと思われます。

洒落本 ・・・ 江戸時代中期の戯作の一種である文学。遊廓などの遊所での遊びについて書かれたものがほとんどで、粋を理想とし、遊女と客の駆け引きを描写したり、野暮な客を笑いのめした内容が主であり、話を楽しむためだけでなく、実用的な遊び方指南や一種のガイド本として読まれた。

『冷や飯を食う』の類義語、対義語

類義語
 

割を食う(わりをくう)

意味 ・・・ 割りの合わない目にあう。 損な結果を得る。

対義語
 

至れり尽くせり(いたれりつくせり)

意味 ・・・ 申し分がないくらいに、心遣いが行き届いていること。

下にも置かない(したにもおかない)

意味 ・・・ 非常に丁寧に客などをもてなすこと。相手を下座には座らせないということ。

こんな場面で使おう!『冷や飯を食う』を使った例文

例文
 

・このまま常務の下についていたら、今の専務が社長になった時に冷や飯を食うことになるのは明白だが、育ててくれた常務を裏切るわけにはいかない。

・私は労働組合の役員として組合員の生活向上のために尽力してきたが、上層部の反感を買い、定年までずっと冷や飯を食わされてきた。

・跡取りがいないということで婿養子に入って妻の実家の会社を継いだはずだったが、東京で就職していた長男が帰郷したことで、私は冷や飯を食う羽目になった。

・彼は飲みの席でのたった一度の失言によって、もう何年も冷や飯を食わされている。

・総裁選後の組閣では、かつて主要ポストに就いていた人の多くが、冷や飯を食うことになった。

『冷や飯を食う』を英語で表現すると?

直接的な言い回しですが、英語ではこれらのように表せます。

be treated coldly

be kept in a low position

英文にすると・・・

He is treated coldly.

He is kept in a low position.

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まとめ

現代では、昔のように家長制度によって冷や飯を食うことは少ないでしょうが、人間関係はより複雑なものになっています。

正しいことをしていても冷や飯を食わされることもあるでしょう。

ですが、現代には電子レンジもコンロもあります。

ごはんが冷たければチャーハンにしてもいいでしょうし、美味しく温かいオムライスやリゾットだって作れます。

たまにはお茶漬けもいいでしょう。

最後に、現在、冷や飯を食わされて悩んでいる人へ・・・

冷や飯を食うことになってしまっても、そうやって地道に前向きに生きていれば、きっと誰かが見てくれているはずです。

そんな人たちと、温かくて美味しいごはんが食べられる日が来ることを祈っております。

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