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傑作ドラマ『俺の家の話』からことわざを学ぼう!
先日、感動の最終回を迎えた傑作ドラマ『俺の家の話』ですが、豪華キャストの圧巻の演技に思わず涙してしまった方も多いのではないでしょうか?
その中でも、西田敏行さん演じる認知症を患った父親・観山寿三郎が長男・観山寿一役の長瀬智也さんに別れを告げるシーンは、涙なしでは見れないほどの名シーンでした。
やりたい放題の女遊びを非難され、クソじじいと子供たちに怒鳴りつけられていた時のコミカルな演技とは打って変わって、日本を代表する役者としての底力を見せてもらったように思います。
能の宗家で人間国宝と称えられながらも、ガールズバーが大好きで、外に何人もの女を作り、おまけに隠し子までいて、年老いて認知症を患っても、それでもなお女性が大好きという愛すべきキャラを見事に成立させていたのは、さすがの一言に尽きます。
そんな愛すべき『観山寿三郎』を称えて、今日のことわざは・・・
今日のことわざ『頭剥げても浮気はやまぬ』
頭剥げても浮気はやまぬ(あたまはげてもうわきはやまぬ)
意味 ・・・ 年をとっても、浮気心や道楽の癖は治らないということ。
『頭剥げても浮気はやまぬ』の意味、由来
頭剥げても浮気はやまぬとは、
頭がハゲるほどの高齢になって気力、体力が衰えようとも、浮気心や女癖の悪さ、道楽の癖に関しては治ることはない
という意味になります。
明治時代の小説家、評論家である斎藤緑雨が書いた『緑雨警語』にある都々逸に由来することわざで、
後に「止まぬはずだよ先がない」と続きます。
頭剥げても浮気はやまぬ 止まぬはずだよ先がない
都々逸とは、
江戸時代末期に大成され、主に恋愛をテーマに寄席などの舞台の上で三味線などに合わせて歌われた、七・七・七・五の並びで綴る歌です。
ちなみに・・・
俳句は、季語の入った五・七・五
五・七・五 で、季語の入ってないものは川柳
短歌は、五・七・五・七・七
都々逸は、七・七・七・五
で構成されます。
『頭剥げても浮気はやまぬ』の類義語、対義語
三つ子の魂百まで(みつごのたましいひゃくまで )
意味 ・・・ 幼いころの性格は、年をとっても変わらないものだということ。
漆剥げても生地は剥げぬ(うるしははげてもきじははげぬ)
意味 ・・・ 人が持って生まれた素質や性格は変わらないというたとえ。漆器(しっき)の表面に塗った漆は剥げ落ちても、その下にある生地はいつまでも同じであることから。
産屋の風邪は一生つく(うぶやのかぜはいっしょうつく)
意味 ・・・ 生まれて間もない頃に風邪を引かせると、一生風邪を引きやすくなるということ。 幼いころについた癖は一生直らないということ。
麒麟も老いては駑馬に劣る(きりんもおいてはどばにおとる)
意味 ・・・ どんなにすぐれた才能を持つ人でも、年をとって衰えると、平凡な人にも及ばなくなる、というたとえ。
年は争えない(としはあらそえない)意味 ・・・ 年を取ると体の衰えには勝てない。
こんな場面で使おう!『頭剥げても浮気はやまぬ』を使った例文
・私の祖父は70を過ぎた今でも女癖の悪さが一向に治らない。家族も頭剥げても浮気はやまぬと諦めてはいるが・・・。
・頭剥げても浮気はやまぬで、老人ホームにも色気づいた老人はたくさんいるそうだ。
・今のご時世、頭剥げても浮気はやまぬなどと、スキャンダルを軽く流してはくれない。
・隣のじいさんは、頭剥げても浮気はやまぬということわざを体現したかのように、部類の女好きのうえに、見事に剝げあがっている。
・あの超ベテラン俳優は、未だに頭剥げても浮気はやまぬと世間を呆れさせているが、それが彼の色気の源なのかもしれない。
『頭剥げても浮気はやまぬ』を英語で表現すると?
比喩的な表現として、
The old coachman loves the crack of the whip.
(老御者はムチの音を好む)
coachman ・・・ 馬車の御者
御者(ぎょしゃ) ・・・ 馬をあつかう者。馬車に乗って、馬をあやつって走らせる者。
crack of a whip ・・・ 鞭打ちのバシッという音
What is learned in the cradle is carried to the tomb.
(ゆりかごの中で覚えたことは、墓場まで運ばれる)
などといった表現があります。
まとめ
一昔前では、特に芸能の世界では、女遊びは芸の肥しと不倫や浮気に対して寛容な部分もありましたが、
今の時代に『頭剥げても浮気はやまぬ』などと開き直っていれば、大変なことになってしまいますからね。
心当たりのある方は、注意してくださいね。