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平成の三四郎・古賀稔彦からことわざを学ぼう!
先日放送された『ワイドナショー』において、53歳の若さで亡くなられた柔道家の古賀稔彦さんニュースが取り上げられ、出演者それぞれが追悼のコメントをされていました。
そのなかでも武田鉄矢さんのコメントが非常に印象に残りましたので、コメントを一部お借りしてここで紹介いたします。
現役引退後は長く指導者としても活躍された古賀さんですが、
柔道をするのには、強くなりたいとか、相手を投げ飛ばしたいとか、目標はあるかもしれないが、それ以上に子供たちが元気な声であいさつや返事ができるようになって欲しい。だから、そのために礼を重んじる柔道を頑張って欲しい。
という思いのもと、指導者として生徒たちに向かい合っていたそうです。
まさに武道の精神である『礼に始まり礼に終わる』という教えですね。
それでは、偉大なる柔道家・古賀稔彦さんに追悼の意を表して、今日のことわざは・・・
今日のことわざ『礼に始まり礼に終わる』
礼に始まり礼に終わる(れいにはじまりれいにおわる)
意味 ・・・ どんな時でも、礼が始まりとなり、最後も礼で終わるということ。すなわち、礼儀や挨拶の大切を説いた教え。
『礼に始まり礼に終わる』の意味、由来
礼に始まり礼に終わるとは、礼によって相手を尊重し敬意を示すという武士道の精神によるもので、
その精神を強く引き継ぐ柔道、剣道、空手などの武道の世界で重んじられている表現です。
武道に限らず日本のスポーツ界では、試合開始時と終了時には整列し、礼を交わしますね。
それは相手を尊重し、礼儀、礼節をもって試合に臨む姿勢の表れで、『礼に始まり礼に終わる』という精神によるものです。
また、松濤館(空手の流派)の開祖である船越義珍氏が唱えた、松濤二十訓(空手二十箇条)にある、
空手道は礼に始まり礼に終る事を忘るな
という言葉に由来するとされています。
現代では、挨拶や返事、食事の際の『いただきます』や『ごちそうさまでした』などといった感謝の意を伝える言葉の大切さを説く教訓としても使われます。
『礼に始まり礼に終わる』の類義語、対義語
鳩に三枝の礼あり(はとにさんしのれいあり)
意味 ・・・ 礼儀を重んじることのたとえ。
対義語については・・・
適切な対義表現が見つかりませんでした。
なにか見つかれば追記致します。
こんな場面で使おうこんな場面で使おう!『礼に始まり礼に終わる』を使った例文
・礼に始まり礼に終わるという精神のもと、ぼくが通う道場ではみんなが大きな声で挨拶や返事をする。
・いくら柔道が強くたって、礼に始まり礼に終わることを守れない男は、本当の意味で強い男とは言えない。
・私の祖父は、礼に始まり礼に終わるという教えを孫たちに徹底的に叩き込んだ。
・武道を志す者にとって、礼に始まり礼に終わるという精神は、勝敗以上に大切なものである。
・誰もが負けを認め、受け入れるのは悔しいが、礼に始まり礼に終わるということを怠るべきではない。
『礼に始まり礼に終わる』を英語で表現すると?
比喩的な表現ではありませんが、英語ではこのように表せます。
Everything begins and ends with bowing.
bow ・・・ お辞儀をする
(何事も礼に始まり、礼に終わる)
まとめ
柔道の世界では、強くなるために必要な要素として、 心、技、体 の三つが挙げられますが、華麗な背負い投げに見られる『技』、鍛え抜かれた肉体が表す『体』もさることながら、美しい『心』こそが古賀俊彦さんの最大の魅力だったように思います。
謹んでご冥福をお祈りいたします。