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今日のことわざ『百聞は一見にしかず』の意味、由来、対義語、類義語、例文、英語表現をエピソード付きで解説

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スカスカお節料理問題から、ことわざを学ぼう!

2020年、1/3、今日の昼食として残り物のお節料理をつまんでいたのですが・・・

残り少なくなった隙間だらけの重箱を見ていると、数年前のお正月に話題になった、宅配食事サービス業者が起こした『スカスカおせち騒動』を思い出しました。

もちろん絶対的に悪いのは業者ですが、自分の目で確認せずに、ネットのレビューや評判を鵜呑みにしていいけないという注意喚起のような事件だと肝に銘じた記憶があります。

お歳暮用のカニでも同じような事件がありましたね。

インターネット上で、相応の金額で発注したはずのお歳暮用のカニが、実際に届けられたのは驚くほど貧相で粗末なものだったという事件です。

受け取った側の、送り主に真実を伝えるのは忍びないという心理を突いた、ある意味痛快な事件ではありましたが・・・

やはり、贈り物や口に入る食べ物は、ネットのレビューや評価ではなく、自分の目で確認して決めるべきですね。

というわけで、今日のことわざは・・・

今日のことわざ『百聞は一見にしかず』

百聞は一見にしかず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)

意味 ・・・ 何度も人から話を聞くよりも、たった一度でも自分の目で見る方が確かだということ。

『百聞は一見にしかず』の意味、解説

『百聞は一見にしかず』の『しかず』は、古くは『如かず』と漢字が使われていました。

『如かず』とは、『及ばない』という意味ですので、

百回聞くことは、たった一度見ることには及ばない

から転じて、

何度も人から話を聞くよりも、実際に自分の目で見る方が確かだということという意味になります。

『百聞は一見にしかず』の由来

「百聞は一見にしかず」は、中国の歴史書『漢書』にある『趙充国伝(ちょうじゅうこくでん)』に収められた故事を由来としています。

当時、羌(チベット系の遊牧民族)が反乱を起こし、それを抑えるために漢の皇帝は将軍である趙充国に兵力の打診しました。

その時、前漢を代表する名将である趙充国このように返答したと記されています。

百聞は一見に如かず。

兵は遠く離れていては測りがたいものです。

急ぎ金城まで向い、そこから方略を献上したいと思います。

羌は天に逆らい滅亡も遠くありませんので、私にお任せください。

参考、一部引用:Wikipedia

その後、趙充国は自ら戦地に赴き、見事に羌の反乱を鎮圧したそうです。

この故事を基に、『百聞は一見にしかず』ということわざは生まれたのでした。

『百聞は一見にしかず』には続きがある?

また、『百見は一見にしかず』ということわざは、いつの間にか続きとされる表現が考えられ、広く普及していますので、ここで紹介しておきます。

いつ誰が考えたものかは不明のようです。

きっと、現代当たり前のように使われていることわざには、基をたどればそのようなものが多くあるのでしょうね。

ことわざのそんなところにロマンを感じるのは私だけでしょうか・・・?

では、『百聞は一見にしかず』の続きとして考えられた表現は・・・

『百聞は一見にしかず』の続き とは・・・

百見は一考にしかず

(目で見るよりも、自分の頭で考えなければ理解は深まらない。)

百考は一行にしかず

(いくら頭で考えたところで、自分で行動しなければ意味がない。)

百行は一果にしかず

(どんなに積極的に行動したところで、結果を出さなければ成長はない。)

百果は一幸にしかず

(いくら成果をあげたとしても、幸せであるとは限らない。)

百幸は一皇にしかず

(自分の幸せだけではなく、みんなの幸せを考える事が大切である。)

現時点では辞書や辞典には載っておらず、正確な意味は不明です。

解釈の仕方は人それぞれですが、私はこのように解釈しました。

似たような手法を取った表現 松井秀喜の座右の銘としても有名!

さらに、この『百聞は一見にしかず』の続きと似たような構成で、松井秀喜選手の座右の銘としても広く知られる言葉がありますので、こちらも紹介しておきます。

心が変われば行動が変わる

行動が変われば習慣が変わる

習慣が変われば人格が変わる

人格が変われば運命が変わる

『百聞は一見にしかず』の続きのように、一文ごとの尻を取りながら(しりとり的に)、続きを展開、発達させていくような構成、表現方法とでも言いましょうか。

名言を考える際のヒントとなりそうな手法ですので、ご参考までに。

『百聞は一見にしかず』の類義語、対義語

類義語

類義語

論より証拠(ろんよりしょうこ)

意味 ・・・ 言い争うより、証拠を出した方が、ものごとがはっきりするということ。

千聞は一見に如かず(せんぶんはいっけんにしかず)

意味 ・・・ 何度も人から話を聞くよりも、たった一度でも自分の目で見る方が確かだということ。

(鎌倉時代の道元『正法眼蔵』に見られる、『百聞は一見にしかず』と同じ意味の表現)

対義語

対義語

見ぬうちが花(みぬうちがはな)

意味 ・・・ 現実に見るよりも、見ないで想像している方がよいということ。

こんな場面で使おう!『百聞は一見にしかず』を使った例文

例文 友人が先日公開された映画を熱心に勧めてくるので、百聞は一見にしかず、映画館まで足を運んでみよう。

例文 沖縄の海はきれいだと聞くが、百聞は一見にしかず、一度旅行で行ってみよう。

例文 興味を持つとすぐに行動に移す好奇心旺盛な彼の座右の銘は、『百聞は一見にしかず』だそうだ。

例文 娘自身は留学先のフィジーで楽しくやっているとは言うが、心配性の母は、百聞は一見にしかずと、実際に会いに行くようだ。

例文 最近ではネットのレビューなどを参考にしてアマゾンや楽天で買い物する人が多いというが、、百聞は一見にしかずと、私は必ず専門店まで行って、実物を見てから決めるようにしている。

『百聞は一見にしかず』を英語で表現すると・・・?

Seeing is believing.

直訳すると、

(見ることは信じることである)となり、『百聞は一見にしかず』と同じ意味の表現になります。

‘believe ‘‘という単語で表すところが、キリスト教の影響を強く受ける英語圏の表現っぽくて素敵ですね♪

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まとめ

冒頭でお歳暮のカニの問題を取り上げましたが、贈り物とは英語で『gift』と言います。

そして、『gift』 という単語は、その他に、天からの贈り物ということで、『才能』という意味もあります。

せっかく大切な人に贈り物を届けるなら、喜んでもらいたいですよね。

そのためにはまず、百聞は一見にしかずです。

贈り物を選ぶ時は、自分の目でしっかり確かめて、相手に喜んでもらえるような品を吟味しなければなりません。

大切な人が喜んでいる姿を想像しながら、『人を喜ばせる才能』を磨いていきましょう。

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