四字熟語

今日のことわざ『一陽来復』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、英語表現などをエピソード付きで徹底解説!

スポンサーリンク

池江璃花子選手の復活劇から、ことわざを学ぼう!

2021年4月8日、競泳の日本選手権兼東京五輪代表選考会が行われ、白血病を克服して復帰した池江璃花子選手が、女子100m自由形で優勝を果たし、100mバタフライに続いて、2冠を達成しました。

この投稿をInstagramで見る

スポーツ報知 / SportsHochi(@sportshochi)がシェアした投稿

白血病を発症、発表当初は、技術以上にフィジカルを要する水泳の競技者ということで、復帰を心配する声が多くありましたが、この短期間での回復には嬉しさと共に、驚きが込み上げてきたという方も多いのではないでしょうか。

残念ながら、個人種目としてのオリンピック派遣標準記録には及びませんでしたが、リレー種目での2つ目の五輪代表権を手に入れました。

思い返せば、10代という若さに加えて、水泳選手として前途洋々で、自国開催の東京オリンピックを控えていた大切な時期に、彼女を病魔が襲いました。

ですが、彼女は過酷な闘病生活を乗り越え、見事に病魔に打ち勝ちました。

人生、悪いことばかりは続かないとよく言われますが、想像を絶する苦難を乗り越えた彼女には、きっと素晴らしい日々が待っていることでしょう。

また、そうであって欲しいものです。

では、池江璃花子選手の今後のさらなる活躍を願って、今日のことわざは・・・

今日のことわざ『一陽来復』

今日のことわざ
 

一陽来復(いちようらいふく)

意味 ・・・ 寒い冬が終わり、暖かい春が来ること。また、悪いことが続いたあと、幸運に向かうこと。

『一陽来復』の意味、由来

「一陽来復」とは、中国、周の時代(紀元前11世紀 – 紀元前3世紀)における占いの理論についての書物『易経(えききょう)』にある一節に由来しています。

『易経』の「地雷復(ちらいふく)」という項には、

又五月、姤卦(こうか)に一陰始めて生(しょう)ずるより、此(ここ)に至りて、七爻(しちこう)にして、一陽來復す。

現代語訳: また、旧暦5月、夏至(げし)に陰がはじめて生じてから、現在(冬至)になり、7ヶ月経って、陽が戻ってきた。

とあります。

まず、易経の根底にある、陰と陽について言及しておきます。

この一節に出てくる、『陰』『陽』とは、『易経』の根底にある思想で、

「宇宙の万物を作り、支配する 2つの相反する性質を持つ気」

を表し、

積極的、剛強敵なものを消極的、柔弱的なものをとしています。

の例としては、

自然界では、太陽

人間界では、

性質では、

などが挙げられます。

そして、『一陽来復』の由来となる

又五月、姤卦(こうか)に一陰始めて生(しょう)ずるより、此(ここ)に至りて、七爻(しちこう)にして、一陽來復す。

現代語訳:『旧暦5月、夏至(げし)に陰がはじめて生じてから、現在(冬至)になり、7ヶ月経って、陽が戻ってきた』

という一節では、

夏至を過ぎると、少しずつ夜(陰)が長くなっていき、

夏至 ・・・ 一年で最も昼(陽)が長く、夜(陰)が短い日

そして、夏至から7か月が過ぎると、冬至が訪れ、その日を境に、少しずつ陽(昼)の時間が長くなっていくという陰と陽(昼と夜)の関係を表しています。

冬至 ・・・ 一年で最も昼(陽)が短く、夜(陰)が長い日

このことから、一陽来復には、

冬(陰)が過ぎ去って春・夏(陽)が訪れること」、

つまり陰の気から陽の気が巡ってくるということから、

苦しい不遇の時期(陰)が過ぎて幸運(陽)に向かうこと」という意味になりました。

『一陽来復』の類義語、対義語

類義語
 

冬来たりなば春遠からじ(ふゆきたりなばはるとおからじ)

意味 ・・・ 辛く厳しいことはいつまでも続かない、やがて温かい幸せがやってくるという意味。

夜明け前が一番暗い(よあけまえがいちばんくらい)

意味 ・・・ 苦難は終わりかけの時期が最も苦しいものだということ。

一陽は幸なき人の上にも来り復る(いちようはさちなきひとのうえにもきたりかえる)

意味 ・・・ 日本での、『一陽来復』の古い言い回し。

苦参甘楽(くじんかんらい)

意味 ・・・ 苦しい時が去って、やっと楽しい日が訪れること。

対義語としては・・・

申し訳ありません。

適切な対義表現が見つかりませんでした。

何かあれば追記致します。

こんな場面で使おう!『一陽来復』を使った例文

例文
 

・散々だった厄年が終わり、今年こそは一陽来復を願うばかりだ。

・三寒四温の気候となり、一陽来復の春がきたようだ。

・ここまで落ちたら後はもう上がっていくだけだ。一陽来復を願って、前だけを見ていこう!

・こんなにも不運が続いたからには、一陽来復、そろそろいいことがあるだろう。

・大病から復帰して早一年、、仕事にも支障は無くなり、一陽来復の兆しが見えてきた。

『一陽来復』を英語で表現すると?

the arrival of spring after winter.

(冬が終わり春が訪れること)

turning from the negative to the positive.

(不調が終わり良い方向へと移り変わること)

The darkest hour is just before the dawn.

(夜明け前が一番暗い)

スポンサーリンク

まとめ

楽あれば苦あり(らくあればくあり)

意味 ・・・ 楽しいことがあれば、同じように苦しいこともあるということ。

禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし)

意味 ・・・ 人生の幸福と不幸は、四里より合せた縄のようにからみ合っていて、代わる代わるやって来るものだということ。

明けない夜はない(あけないよるはない)

意味 ・・・ いつまでも悪いことは続かず必ず良いことがくるというたとえ。

これらのことわざにもあるように、苦しい上り坂の後には必ず下り坂があるように、人生悪いことばかり続きはしません。

また、そうであって欲しいものですね。

そんな私たちの願いを実現し、日本中に勇気と感動を与えてくれた池江璃花子選手の今後の更なる活躍を祈るばかりですね。

関連記事

  1. 今日のことわざ『三寒四温』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、…
  2. 今日のことわざ『捲土重来』意味、由来、使い方、英語表現を解説
  3. 今日のことわざ『一致団結』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、…
  4. 今日のことわざ『付和雷同』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、…
  5. 今日のことわざ『美辞麗句』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、…
  6. 今日のことわざ『臥薪嘗胆』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、…
  7. 今日のことわざ『意馬心猿』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、…
  8. 今日のことわざ『一攫千金』の意味、由来、類義語、対義語、使い方、…

最近の投稿

PAGE TOP