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2021年『M-1グランプリ』優勝の錦鯉から、ことわざを学ぼう!
2021年、今や年末の風物詩となった№1漫才師を決定する『M-1グランプリ』ですが、今年は『錦鯉』が優勝を果たしましたね。
『M-1』は若手漫才師の登竜門と言われる大会で、これまで『M-1』で爪痕を遺した若手芸人たちは、それをきっかけに大きく飛躍していきました。
そんななか、栄冠をつかんだのは、コンビ歴こそ浅いものの、43歳と50歳の超ベテランコンビでした。
昨年(2020年大会)で無名のダークホースとして決勝の舞台に上がって活躍の場を広げた彼らは、その勢いを一年間持続して見事に優勝したわけですが、それまでは鳴かず飛ばずの苦しい芸人人生だったようです。
まさに『石の上にも三年』というわけですね。
というわけで今日のことわざは・・・。
今日のことわざ『石の上にも三年』
石の上にも三年(いしのうえにもさんねん)
意味 ・・・ 我慢強く辛抱して続けていけば、必ず成功することのたとえ。
『石の上にも三年』の意味、由来
『石の上にも三年』という表現は、冷たい石の上でも三年も座り続ければ暖まるということから、
我慢強く辛抱して続けていけば、必ず成功することのたとえ。
という意味になります。
※ここでの『三年』は、具体的な機関ではなく、一区切りの期間として、長い年月を表しています。
諸説あるようですが、有力な由来としては、松江重頼『俳諧・毛吹草(1638)』、井原西鶴『浮世草子・西鶴織留(1694)』に見られる表現で、江戸時代初期には浸透していたものだと考えられます。
また、『面壁九年』という故事成語の由来となった禅宗の開祖・達磨大使の、
9年もの間、洞窟内の壁に向かって坐禅をし続けた結果、腕と足が衰退してしまった・・・
という伝説や、
古代インドのバリシバ尊者は、3年間休まず石の上で座禅を組むことで開眼した(悟りを開いた)という逸話とも関連があるのではないかとも言われています。
『石の上にも三年』の類義語、対義語
雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
意味 ・・・ どんなに小さな力でも、根気よく続けていけばいつか成果が得られるということのたとえ。
ローマは一日にして成らず(ろーまはいちにちにしてならず)
意味 ・・・ 大事業は長い間の努力なしに成し遂げることはできないというたとえ。
面壁九年(めんぺきくねん)意味 ・・・ 長い間一つのことに辛抱強く取り組むことのたとえ。
三日坊主(みっかぼうず)
意味 ・・・ あきっぽくて、長続きがしないこと。また、そういう人のこと。
転石苔を生じず(てんせきこけをしょうじず)
意味 ・・・ 世の中や周囲の環境にに左右され行動を軽々しく変える人は結局成功しないというたとえ。一定の場所に落ち着かない人は、地位や財産ができないたとえ。
こんな場面で使おう!『石の上にも三年』を使た例文
・石の上にも三年という言葉を信じて、もう一年頑張ってみよう。
・司法試験に挑戦するなら、石の上にも三年という覚悟が必要だ。
・石の上にも三年という言葉通り、努力を続けていけば、あれほど不器用だった私も大工として一人前になれた。
・石の上にも三年というが、『三年』という年月を鵜吞みにしてはならない。
・何をやっても長続きしないぼくは、今年の目標として、書初めで『石の上にも三年』と書いた。
『石の上にも三年』を英語で表現すると?
英語にはこれらの比喩的表現があります。
A rolling stone gathers no moss.
・転がる石には苔は付かない。
Perseverance kills the game.
・忍耐が獲物を仕留める。
まとめ
今年『M-1グランプリ』を制した錦鯉のように、偉業を成し遂げるには多大な努力と、それに応じた月日が必要です。
若干、使い古された感がある言葉で恐縮ですが、成功の反対は失敗ではありません。
挑戦しないこと、もしくは諦めることですからね。
見習いたいものです。