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東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長・橋本聖子氏から、ことわざを学ぼう!
女性蔑視発言で辞任した東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の後任として、五輪相を務めてきた橋本聖子氏(56)が就任し、念願の東京オリンピック開催に向けて走り出したかと思っていたのですが・・・
聖火リレーでは多くの著名人が辞退し、盛り上がりを欠いていますし、
新型コロナウィルスの変異株による感染再拡大によって、世論調査では東京五輪の延期、中止を望む声が大多数が大多数を占め、開催に向けて暗雲が立ち込めてしまっています。
もちろんウィルスの感染拡大、被害を最小限に抑え込み、医療従事者の過度な負担を減らし、医療体制を整えることが一番の課題ではありますが、
一方で、経済を回していかなければなりません。
そして、オリンピックとなると、さらに人生、命を懸けて取り組んできたアスリートや関係者たちの想いも頭をよぎります。
誕生していますそんななか、アスリート(スピードスケートと自転車競技)として合計7回(冬季大会4回・夏季大会3回)ものオリンピック出場を果たし、メダリストでもある橋本聖子氏が会長に就任したのは、非常に喜ばしいことですね。
また、五輪相も務めていたことから、開催国と選手、双方の気持ちに寄り添うことができる数少ない人物でしょう。
そんな橋本聖子氏について調べていると、とても興味深い情報がありましたので、ここで紹介させていただきます。
前述したように、合計7回(冬季大会4回・夏季大会3回)ものオリンピック出場を果たし、またメダリストでもある橋本聖子氏は、1964年の東京オリンピックの直前(10/5)に生まれました。
そして、『聖火』にちなんで『聖子』と名付けられたそうです。
このことから、後にマスコミで「五輪の申し子」と呼ばれ、また、自身の活躍によってオリンピックを大いに盛り上げられたのです。
まさに東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会会長にもってこいの人物ですね。
最終的にどのような結果になろうとも、橋本聖子氏を後釜に据えたことは、大きな前進になったに違いないでしょう。
というわけで今日のことわざは・・・
今日のことわざ『後釜に据える』
意味 ・・・ 前の人が退任した後の任に就かせること。
『後釜に据える』の意味、由来
元々、『後釜』とは、釜戸の火が消えないうちに次の釜を表す言葉です。
ガスコンロ、IHコンロなどなかった時代は、釜戸で火を起こして、お米を炊いたり、料理をしたりしていました。
現在、キャンプが流行していますが、一度火が消えてしまうと、再び火を起こすのは一苦労ですよね。
そのため、竈を使っていた時代は、一度火を起こしたら、火が消えないうちに続けて調理や作業を行っていました。
このような習慣から、始めに釜戸にかけていた釜を前任者に、続けてかける釜を後任者にたとえて、『後釜に据える』という表現が生まれました。
また、夏目漱石が明治39年(1906年)に、門下生の一人で作家、翻訳家の森田草平に宛てた手紙に見られる表現でもありますので、それ以前にはすでに浸透していたと考えられます。
『後釜に据える』の類義語、対義語
取って代わる(とってかわる)
意味 ・・・ 入れ代わる。交代する。
対義表現については・・・
申し訳ありませんが、適切な対義表現が見つかりませんでした。
何かあれば追記致します。
こんな場面で使おう!『後釜に据える』を使った例文
・社長の病状が悪化した今、社内では誰を後釜に据えるかの噂で持ち切りだ。
・会長は当たり前のように自分の息子を会長職の後釜に据えた。
・専務の不正を暴いた常務が、専務の後釜に据えられることになった。
・球団は、成績不良の責任を監督に取らせ、現役捕手を後釜に据える考えのようだ。
・社長が急病によって辞任することになった我が社は、専務を後釜に据えて再スタートを切った。
『後釜に据える』を英語で表現すると?
後釜に据える比喩的な表現は英語にはないようですが、このように言い回すことができます。
They put Suzuki in Tanaka’s place.
鈴木を田中の後釜に据えた。
(put A in B’s place)、(install A in B’s place)
・・・ AをBの後釜に据える
まとめ
ことわざには、当時の文化や暮らしの中から生まれたものが多くあります。
『後釜に据える』という表現は、まさにそれですね。
そして、それらのことわざには、先人たちの知恵や教訓、戒めなどに溢れています。
ことわざを学ぶということは、歴史を学ぶことにも繋がるのです。
今後もそんな素敵なことわざをたくさんお届けしていきたいと思います。
では、また次回・・・