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今日のことわざ『有終の美を飾る』の意味、解説、由来、類義語、対義語、例文、英語表現

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オリンピックの意義を教えてくれた『いだてん』から、ことわざを学ぼう!

先日、一年間に渡り放送されたNHKの大河ドラマ、『いだてん』が、ついに最終回を迎えましたね。

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開始早々視聴率の壁にぶつかったと思えば、出演者の不祥事も相次ぎ、関係者の方にすれば大変な一年だったことと思われます。

そんななか、あの感動の最終回は、来年2020年に、二度目の東京オリンピックを控える我々日本人に、大きな希望を与えてくれました。

スポーツの意義、世界平和の意義、人と人との素晴らしい縁など、非常にメッセージ性の強いドラマで、私が観てきた大河ドラマの中では、視聴率とは真逆で、文句なしで歴代一位の作品でした

度重なるトラブルにも負けず、最高のドラマ、最高の最終回で、見事に『        』ことに成功した思います。

というわけで、今日のことわざは・・・

今日のことわざ『有終の美を飾る』

 

有終の美を飾る(ゆうしゅうのびをかざる)

意味 ・・・ 物事を最後までやり遂げ、立派な成果を上げること。

 

『有終の美を飾る』の解説

まず、『有終』とは・・・

終わりまで、最後までやり遂げること を意味し、

そのやり遂げた姿が、『美』、

つまり、『美しい』 ということになります。

そして、『飾る』とは、「美しさを添える、際立たせる」という意味があり、

物事を最後までやり遂げ、立派な成果を上げること。という意味になります。

重複した表現が、強調しているような感じになっています。

スポーツ選手の引退や仕事での退職、学生生活では卒業などの節目の姿を褒め称える場面で、多く使われることわざです。

よくある間違いとして、『有終』を『優秀』としてしまうことがありますので、注意してください。

『有終の美を飾る』の由来

中国最古の詩集である「詩経(しきょう)」に書かれた詩に由来しています。

『詩経』は、紀元前9世紀から前7世紀あたりに書かれたもので、日本最古の詩集である『万葉集』が、7世紀から8世紀に書かれたものだと考えると、中国の歴史の偉大さを感じざるを得ませんね。

『詩経』には、『初め有らざるなし、よく終わりあるはすくなし』とあり、現代語訳すれば、

初めはやる気に満ち溢れ、やり遂げようと思っていても、実際に立派にやり遂げるのは難しい(やり遂げる人は少ない)となります。

転じて、『しっかりと最後までやり遂げるのは立派な終わり方だ」という意味で、「有終の美を飾る」のという言葉が生まれました。

『有終の美を飾る』の類義語、対義語

類義語

類義語

立つ鳥あとを濁さずたつとりあとをにごさず)

意味 ・・・ 後片づけをきちんとし、立ち去った後が見苦しくないようきれいにしなさいということ。

※10級対応のことわざのため、やさしい言葉での意味になっています。

対義語

対義語

竜頭蛇尾(りゅうとうだび)

意味 ・・・ 初めの勢いは良いが、終わりがふるわないことのたとえ。

仏作って魂入れず(ほとけつくってたましいいれず)

意味 ・・・ 仏像を作ったのに、一番大事な魂が入っていないということから、出来上がっても、いちばん肝心なものが抜け落ちていること。

こんな場面で使おう 『有終の美を飾る』の例文

例文 彼は現役最後の打席でホームランを打ち有終の美を飾ってファンの声援にこたえた。

例文 全盛期の体の切れには程遠かったが、彼の新人だった頃のようなガッツあふれる引退試合の戦いっぷりは、まさに有終の美を飾ったと言えるだろう。

例文 ずっと怪我に泣かされた大学時代だったが、彼は最後の箱根駅伝でアンカーの座をつかみ、見事に有終の美を飾った

例文 高校最後の試合にも出場することはできず、有終の美を飾ることはできなかったが、サッカーに掛けた私の三年間には後悔はなかった。

例文 先代の社長は会社の命運を決めるプロジェクトを自ら指揮を執って成功させ、有終の美を飾って社長の座を退いた。

このように、最後までやり遂げた姿や、去り際の美しさを讃える場面で使われます。

『有終の美を飾る』 英語での表現は?

end successfully (成功で終わる・立派に終わる)

crowing glory(最後を飾る栄光)

などと表され、英文にすると、

He ends his  work successfully.

(彼は、自分の仕事を全うし、有終の美を飾った。)

Her last performance was acrowing glory.

(彼女は最後の演技を有終の美で飾った。)

と表現できます。

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まとめ

由来となった『詩経』の詩にもあるように、初めはやる気に満ち溢れ、やり遂げようと思っていても、実際に立派にやり遂げるのは難しいものですよね。

継続は力なり、塵も積もれば山となる、石の上にも三年、ローマは一日にしてならず など、ことわざにも多くあるように、継続していくことが本当は一番難しいことなのかもしれませんね。

『詩経』の詩のように、継続の先に、『有終の美』があるのでしょうね。

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