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先日、感動の最終回を迎えたドラマ『俺の家の話』ですが、
今回は豪華キャストの中から、私が今後の活躍を大いに期待する役者さんの役柄にちなんだことわざを紹介したいと思います。
長瀬智也さん演じる主人公・観山寿一の息子、秀生を演じた羽村仁成くん(13歳の中学1年生、2021年1月時点)は、学習障害を抱えた子供という難しい役どころを見事に演じる一方で、
能の稽古のシーンでは人間国宝の祖父を唸らせるほどに華麗に舞い、視聴者を楽しませてくれました。
彼の作中での活躍に、今後の飛躍を確信した方も多いのではないでしょうか?
といわけで、今日のことわざは・・・
今日のことわざ『栴檀は双葉より芳し』
栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)
意味 ・・・ 立派に大成する人は、幼いころから何か他の人と違うということ。
『栴檀は双葉より芳し』の意味、由来
『栴檀(せんだん)』とは、『白檀(びゃくだん)』という植物の名称で、
まだ芽が出たばかりの双葉の頃から、とても良い香りを放つ香木です。
そのような白檀の特徴(成木になる前から良い香りを放つ)を人間にたとえて、
「優れた人は、幼い頃から他人を逸する何かを持つ」
という意味で使われるようになりました。
また、平家物語の一節に、
「栴檀は二葉(ふたば)より芳(かんば)しとこそ見えたれ」
と見られます。
日本に自生していた植物ではありませんが、仏教がインドから中国に伝播するにつれ、中国でも仏教儀式に白檀が多く使われるようになり、日本には、仏教とともに中国から伝来したとされています。
また、白檀は、その香りを活かして、木製の仏像、数珠、扇子の骨、線香など、仏具の原料として広く使われています。
『栴檀は双葉より芳し』の類義語、対義語
実のなる梢は花より知らる(みのなるこずえは はなよりしらる)
意味 ・・・ 優れた人は幼いころより普通の人と違うというたとえ。
蛇は寸にして人を呑む(じゃはいっすんにしてひとをのむ)
意味 ・・・ 偉大な人物は、小さなころからその資質を見せるものだということ。
大器晩成(たいきばんせい)
意味 ・・・ 大人物は年を取ってから才能をあらわし、立派になるのに時間がかかるということ。
こんな場面で使おう!『栴檀は双葉より芳し』を使った例文
・小さい頃から物作りが得意だった弟は、栴檀は双葉より芳しのとおり、今では立派な職人に成長した。
・栴檀は双葉より芳しということだったのだろう。5歳にして将棋で私を負かした息子は、中学生のうちにプロの棋士になった。
・栴檀は双葉より芳しというが、その道の専門家の目にはそれがより顕著に映るそうだ。
・スポーツの世界では、栴檀は双葉より芳しということわざが当てはまらないことが多々ある。
・ちょっと他の子供より優れているところがあるからといって、栴檀は双葉より芳しと、親が子供に過度な期待をするのはプレッシャーを与えるだけだ。
『栴檀は双葉より芳し』を英語で表現すると?
英語にはこのような比喩的な表現があります。
It early pricks that will be a thorn.
(茨になる木は早くから刺す)
thorn ・・・ 棘(とげ)
まとめ
例文でも言及したように、栴檀は双葉より芳しとはいっても、幼い子供に過度な期待を持つことはあまり良くないことなのかもしれません。
人生は長いものですし、誰もが得意なことと、やりたいことが一致しているとは限りません。
立派に大成した後に、栴檀は双葉より芳しとその子の幼少期をじみじみと振り返った時に使うのが最善なのかもしれませんね。
とは言っても、羽村仁成くんの作中での演技に加えて、長瀬智也さんの最後の出演ドラマでの共演という巡り合わせを考えれば、長瀬さんに代わるジャニーズ事務所の新星ではないかと、期待せずにはいられませんね。