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二度目の緊急事態宣言発令!感染防止の教訓として、ことわざを学ぼう!
年末年始のコロナウィルス感染者の急増によって、二度目の緊急事態宣言が発令されました。
医療崩壊寸前という報道や飲食業、観光業などの方々の悲痛の声を耳にするたびにやるせない思いが募るばかりです。
しかし、一方では来月(2月)末のワクチン接種開始予定という希望も見えてきています。
一年で最も冷え込み、ウィルスが活発になる今の時期を乗り越えれば、大きく終息に近づくことができるという意見もありますし、これ以上犠牲者を出さないためにも、医療従事者の方々の負担を少しでも軽減できるように、感染防止に努めていきましょう。
『 』ということわざもあります。
不要不急の外出は極力控え、感染確率が上がるような状況に身を置かないように注意して生活していきましょう。
今日のことわざ『君子危うきに近寄らず』
君子危うきに近寄らず(くんしあやうきにちかよらず)
意味 ・・・ 教養があり、徳のある人は自分の行いを慎み、危険だとわかっているところには近寄らないということ。
『君子危うきに近寄らず』の意味、由来
「君子」とは、教養や徳のある人のことを指します。
つまり、『教養や徳のある人は言動を慎み、自らを危険にさらすような愚かなことはしない』という意味になります。
また、『君子危うきに近寄らず』という表現は、一説では、中国古代の歴史書『春秋』の注釈書である春秋三伝の1つ「春秋公羊伝」という書の「君子不近刑人」という一節に由来すると言われています。
『君子危うきに近寄らず』の類義語、対義語
類義語
触らぬ神に祟りなし(さわらぬかみにたたりなし )
意味 ・・・ 関わり合いにならなければ、災いを招くことはないということ。
李下に冠を正さず(りかにかんむりをたださず)
意味 ・・・ 人に疑われてしまいそうなことは、はじめからやらない方が良いということ。
雉も鳴かずば撃たれまい(きじもなかずばうたれまい)
意味 ・・・ 余計なことを言わなければ、災いを招くことはないというたとえ。
対義語
虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)
意味 ・・・ 危険を避けては、大きな成功は得られないということ。
藪を突いて蛇を出す(やぶをつついてへびをだす)
意味 ・・・ 余計なことをして、災難にあうことのたとえ。
寝た子を起こす(ねたこをおこす)
意味 ・・・ せっかく収まった物事に余計な手出しをして、再び問題を引き起こすことのたとえ。
こんな場面で使おう!『君子危うきに近寄らず』を使った例文
人の賢明な判断や行動を称える時、または、迂闊な行動を注意喚起する時などに使われます。
例文 コロナウィルス感染が急激に拡大している今、君子危うきに近寄らずで、不要不急の外出は控えるべきだ。
例文 前を走る車が、のろのろと蛇行運転をしていたが、君子危うきに近寄らずと、車間距離を空けて後を走った。
例文 君子危うきに近寄らずで、お金持ちほど甘い儲け話に騙されることはない。
例文 いつもはけちな兄が突然お小遣いをやると言い出したが、何か裏があるに違いないと察したぼくは、君子危うきに近寄らずと、お小遣いを受け取らなかった。
例文 君子危うきに近寄らずというが、時には危険だとわかっていても挑戦しなければならないこともある
『君子危うきに近寄らず』を英語で表現すると?
比喩的な表現としては、
He that fears drowning comes near no wells.
訳(水死を恐れる者は井戸に近づかない)
Discretion is the better part of valor.
訳(分別は勇気の大半である)
直接的な英文としては、
A wise man keeps away from danger.
訳(賢明なものは危険を避ける)
などの表現があります。
まとめ
私たちは生きていくうえで、君子危うきに近寄らずと、守りに入ってばかりはいられません。
時には、虎穴に入らずんば虎子を得ずとばかりに、リスクを承知でチャレンジしなくてはならないこともあるでしょう。
ですが、コロナウィルスに対するワクチンや特効薬が完全ではない今、迂闊な、軽はずみな行動は控え、感染防止に努めなければ、ウィルスを終息させることはできません。
皆で一丸となって『君子』となり、コロナに打ち勝とうじゃありませんか!