目次
やりましたね!
世界ランキング第二位のアイルランドを撃破!!!
ジャイアントキリング、大金星、大番狂わせ、台風の目、静岡の奇跡・・・
偉業をたたえるあらゆる讃辞が日本代表チームに送られましたが、私としては、前大会での南アフリカ戦に続き実況を担当されたNHKの豊原アナウンサーの『もう奇跡とは言わせない!』という言葉が、選手たちの気持ちを代弁しているかのようで、最も胸に響きましたね。
そんななか、日本代表チームの強い絆を表すエピソードが試合後のスタンドオフの田村優選手のインタビューで明かされましたね。
アイルランド戦では、想像を絶するプレッシャーのなかきっちりとキックを決めてくれましたね。
田村選手の話では、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチが、試合前に選手たちにこのような俳句を詠んだそうです。
誰も勝つと思ってない。
誰も接戦になるとも思ってない。
誰も僕らが犠牲にしてきたものは分からない。
信じているのは僕たちだけ――
https://www.sponichi.co.jp/sports/news より引用
粋な男ですよね・・・
彼も立派な日本代表ですね!
その言葉がアイルランド撃破の大きな原動力の一つになったことは間違いないでしょう。
最後の一節、
信じているのは僕たちだけ――
選手、スタッフ全員のこの思いが、ついに形になって表れたのでしょう。
というわけで、今日のことわざは・・・
今日のことわざ『一念岩をも通す』
一念岩をも通す(いちねんいわをもとおす)
意味 ・・・ 何が何でも成し遂げようという強い信念を持ってすれば、どんなに難しいことでも成し遂げられるということ。
解説
『一念岩をも通す』とは、中国の歴史書、『史記』や『韓詩外伝』 の一節に由来する故事になります。
『史記』においては、前漢の将軍・李広が、草の中にあった石を虎と見誤って、必死に矢を放ったところ、矢が見事に石に突き刺さったというエピソードがあり、そこから生まれた表現です。
何かにチャレンジする時の意気込みや心構えなどとして広く使われる重要な表現ですね。
類義語 対義語
類義語
為せば成る(なせばなる)
意味 ・・・ やる気になれば、なんでもできるということ。
雨だれ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
意味 ・・・ 根気よく続ければ成功につながるということ。
精神一到何事か成らざらん(せいしんいっとうなにごとかならざらん)
意味 ・・・ 精神を集中すればどんなに難しいことでもできないことはないということ。
石に立つ矢(いしにたつや)
意味 ・・・ 必死にやれば不可能はないというたとえ。
対義語
適切な表現が見当たりません。
何かあれば追記致します。
こんな場面で使おう 例文
例文 一念岩をも通すと、4年間も過酷な練習を積んできた日本代表チームは、世界のトップクラスと対等以上の戦いができるほどに強くなった。
例文 医学部へ入るための三年間の浪人生活のなかで、腐らず勉強を続けてこれたのは、彼の一念岩をも通すという強い信念があってこそのことだろう。
例文 一念岩をも通すと言うが、これ以上彼女に付きまとえばストーカーと思われても仕方なくなってしまうので、縁がなかったと思って、きっぱり身を引くことにした。
例文 一念岩をも通すとは言っても、もちろん強く思うだけでは意味がなく、その強い思いに適った努力、行動が必要である。
例文 『挑戦』に『嘲笑』は付き物だが、そこで諦めず、一念岩をも通す覚悟で臨むべきだ。
例文 勝機の薄い挑戦だということはやる前から分かっているが、一念岩をも通す、とことんやってみようじゃないか。
このように、何かを成し遂げるための意気込み、心構え、覚悟などを表現する際に多く使われますね。
英語での表現は・・・
Faith can remove mountains.
(信仰は山をも移動することができる)
Set hard heart against hard hap.
(苦難には強い意志で立ち向かえ)
それぞれ直訳すると( )のようになりますが、『信じること、信念を持つこと』が、大きな成果をもたらすというニュアンスを表現しており、『一念岩をも通す』と同義になりますね。
まとめ
一念岩をも通す・・・
アイルランド戦に賭けた代表チームの『一念』とは・・・
誰も勝つと思ってない。
誰も接戦になるとも思ってない。
誰も僕らが犠牲にしてきたものは分からない。
信じているのは僕たちだけ――
例文でも言いましたが、『挑戦』に『嘲笑』は付き物です。
大きな成果を上げること、誰も成し遂げていないこと達成することは、大多数の予想、期待を裏切るということです。
誰も信じていなくたっていいじゃないですか。
自分さえ分かっていれば、自分だけが信じていれば・・・
信じるものがあるのならば、とことん信じて突き進みましょう。
そうやって、我々に大きな力、勇気を与えてくれたラグビー日本代表に敬意を表して、今後の日本代表の活躍を見届けましょう!