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人気番組『はじめてのおつかい』から、ことわざを学ぼう!
1/6に人気特番『はじめてのおつかい』が放送されましたね。
テレビ業界では、視聴率が欲しければ動物か子供を出せばいいと言われるそうですが、まさに大当たりの番組で、年に数回の放送を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
なんと言っても、小さな子供たちの笑いあり涙ありの純粋な行動には、心を動かされますよね。
そして、今回の放送では、ラグビー日本代表の田中史朗選手の3歳の息子さんが出演していました。
お父さんそっくりの温和なかわいい顔には、思わず頬が緩んでしまいましたね。
さらには、きれいな奥様の方は、息子さんの奮闘に号泣されており、田中選手のお株を奪うほどの泣きっぷりで、母の愛情の深さを感じさせてもらいました。
また、嬉しいことに、ワールドカップ以降のラグビー熱はまだまだ継続しているようで、『はじめてのおつかい』の田中選手だけでなく、お正月の特番でも日本代表選手たちの出演が目立ちましたね。
一部では、テレビに出すぎだという声もあるようですが、どの選手もやっと火のついたラグビー人気を定着させたいという熱い思いからのテレビ出演なのでしょう。
今まで通り、今まで以上のハードな練習に加えて、日本ラグビーの未来のために頑張ってテレビに出てくれているのだと私は思います。
話は戻りまして、今日は『はじめてのおつかい』にちなんで・・・
今日のことわざ『可愛い子には旅をさせよ』
可愛い子には旅をさせよ(かわいいこにはたびをさせよ)
意味 ・・・ 本当に子供がかわいいのならば、親のもとに置いて甘やかさず、世の中に出して苦労させることが大切だということ。そうすると立派な人間に成長するという教え。
『可愛い子には旅をさせよ』の意味、由来
今の時代は交通機関や情報が発達していて、旅は非常に楽しいものですが、昔はどうでしょうか。
交通機関どころか、まともな地図や標識もなく、もちろん携帯電話などありません。
『足元を見る』という表現の由来も、昔の宿屋が客の足元(草鞋の状態)から疲労度を推測して宿泊代金をふっかけていたということから生まれた表現です。
昔の旅というものは、それほど過酷で苦労の多いことだったのです。
足元を見る(あしもとをみる)
意味 ・・・ 弱みにつけこまれること。
つまり、『可愛い子には旅をさせよ』とは、わが子を可愛いと思うならばこそ、 甘やかしてばかりで、そばに置くのではなく、辛く苦しい旅に出させて、多くの経験をさせなさい。その方が人は立派に成長するものだという教訓として生まれたことわざです。
また、小さい頃の苦労、経験は、後の人生にとって、大切なことだという意味も含みます。
『可愛い子には旅をさせよ』 の類義語、対義語
類義語
類義語
獅子の子落とし(ししのこおとし)
意味 ・・・ 愛を持って自分の子にきびしい試練を課し、さらに立っぱに育てようとすることのたとえ。
いとおしき子には旅をさせよ(いとおしきこにはたびをさせよ)
意味 ・・・ 『可愛い子には旅をさせよ』の古い言い回し。
対義語
対義語
親の甘いは子に毒薬(おやのあまいはこにどくやく)
意味 ・・・ 親が子供を甘やかせて育てることは、子供の将来にとって、かえってよくない結果をもたらすということ。
親の甘茶が毒になる(おやのあまちゃがどくになる)
意味 ・・・ 親が子供を甘やかせて育てることは、子供の将来にとって、かえってよくない結果をもたらすということ。
こんな場面で使おう『可愛い子には旅をさせよ』を使った例文
例文 『はじめてのおつかい』という人気番組のコンセプトは、ずばり可愛い子には旅をさせよということだ。
例文 可愛い子には旅をさせよと、私は息子を全寮制の高校へ進学させることに決めた。
例文 当初は心配でたまらなかったために反対していたが、私たち夫婦は、可愛い子には旅をさせよということで、娘の海外留学を認めた。
例文 今思えば、私を業績不振にあえぐ支店に転勤させたのは、可愛い子には旅をさせよという部長の親心だったのだろう。
例文 私がよく行く寿司屋の大将は、可愛い子には旅をさせよと、後を継ぎたいと申し出た息子を自分お店で修業させるのではなく、自分で修業先を見つけて、そこで修業して一人前になって帰って来いと命じたそうだ。
『可愛い子には旅をさせよ』を英語で表現すると・・・?
Spare the rod and spoil the child.
spare ・・・ 惜しむ、惜しんで使わない rod ・・・ 棒、竿、鞭(むち) spoil ・・・ 台無しにする、役に立たなくなる、過度に甘やかす
直訳すると、
鞭を惜しむと、子供はだめになる。
となります。
鞭を惜しむ=甘やかす と比喩的に表現されてますので、言い回しは異なりますが、『可愛い子には旅をさせよ』と同じ意味の表現になりますね。
If you love your child, send him out into the world.
(子供を愛しているのなら、きちんと外の世界に出してやるべきだ)
こちらは、同じ意味としてすんなり入ってくる表現になっていますね。
まとめ
親というものは、常に子供の幸せを願って生きているものです。
できれば苦労や嫌な思いなどさせたくはないというのが本心でしょう。
ですが、そこをぐっとこらえて、苦労を乗り越えて成長した我が子を想像しながら、旅に出すのです。
きっと、いつまでも、たとえ天国からでも、『はじめてのおつかい』の気持ちで、私たちを見守ってくれていることでしょう。